還元水の実験

超純水装置(EDI)と並ぶ新たな柱として、純水を使用した電気分解の研究に取り組んでいる。

いろいろな人に質問をしたり、勉強したりしてきたが、実際に装置を稼動させて判明した事柄を少しここに書いてみようと思う。

日本環境技術センターの田中氏からいろいろ基本的なことを教えていただいた。
いろんな人に聞いた事柄を実験で確かめていくと、田中氏が私に教えてくれた事柄が一番正しいように思える。

電気分解のやり方はいろいろな人が、いろいろなやり方で取り組んでいるが、超純水を使い、電気分解の触媒として純度99.9のNaClを使った最高クラスの品質で、贅沢な実験を当社は行っている。

最初にこの仕事を始める前に、「果たして有機物が分解するのか?」「酸化力があるのか?」等、基本的な問題がわからなかった。
また、「酸性になるのか?」「アルカリ性になるのか?」…このこともわからなかった。

私の会社は超純水装置をはじめとして洗浄の仕事をメインに考えているので、できれば弱アルカリのphが望ましい。

東京の江戸川区のある会社の地下水の浄化の依頼を今まで受けてきたが、本格的に取り組めなかった。
だが、今回そこで採取してきた水の中に初めて作った濃縮液、多分6,000ppm~10000ppmの間の濃度の殺菌水を注入すると、数分後にはかなり透き通った水になった。

当社の新しい装置は6時間の電気分解で、約100リットルの濃縮水ができる。

プールや風呂、温泉、飲料等の残留塩素の濃度は0,1~1ppmが必要であるが、そのだいたい6,000倍~7,000倍の濃縮水ができるということは、膨大な殺菌水が簡単に製造できることになる。

もちろん、塩素は50,000ppm~120,000ppmの濃度があるが、超劇物のために、取り扱い時や搬送時に危険が伴うが、この還元殺菌水は手に触れてもしごく安全で、誰でも取り扱いが可能である。

塩素の場合、ガス化して周囲に多くの問題を引き起こすが、還元殺菌水は水中に溶け込むため、能力が失われた時は自然の水に還るという便利な特性を持っている。
プールや風呂、温泉、飲料等でも、厚生省の方で認可されたのもうなずける。

田中氏になぜこの装置が高いのか?と単純な説明をしてみた。
大手数社、この装置の製造に取り組んでいるが、その製造方法はほとんどが手造りで高コストのため、普及が遅れているという。
単なる殺菌であれば、塩素で簡単に殺菌してトリハロメタンが出ようが、コストの安い処理に陥りがちだが、この装置の値段が安くなれば、大いに普及する有望な仕事の種になるだろうということだった。

また、濃縮水をレストランやホテル等に液で売っていることも教えてくれた。
販売価格は20リットルで約9,800円等とのことであった。

塩素を使う場合、問題点は希釈をいかに安定的にするかが問題になる。
つまり、1ppm~5ppmでほとんどの菌を殺せるのだから30ppmの濃度であれば十分である。
しかし、消費者に安く供給しようとした場合、500ppm位の濃度の殺菌水を提供してあげれば、ほとんどが数滴で消毒が可能になるし、5,000~10,000ppmの濃度の濃縮液が製造できれば、薬品を使わずに配管等の洗浄に使える。

これから高齢化が進んで、介護のビジネスが盛んになっても、簡単な使用方法で殺菌ができれば安全だし、使える用途が非常に大きいと思う。
当社が販売しているUF膜の洗浄にも使ってみたが、非常に効果的である。
今まで水の仕事をいろいろ携わってきたが、この技術は有望な柱になると確信した。

日本全国に水の自動販売機が置いてある。
浄化と殺菌、非常に難しい課題である。

日本で最初にこのビジネスを手がけて、失敗した経験から言えるのは、雑菌の問題が解決できなかった。
特にスーパー等において、ただで水を汲めるシステムになっているが、スーパー等の店内は野菜やいろいろなものが並んでいるために、非常に空気が悪く、菌の問題が解決できない課題として残っているので、私は殺菌水を使った自動販売機を開発すると、これらの問題が解決するのではないかと期待して試作機を現在開発している。

第1号は大阪の生駒山にあるお寺に納入するが、大型UF膜を2本、カーボンフィルター、除鉄フィルター、還元殺菌水を使った容器の洗浄と、雑菌の出ない、多分日本で1番優れた浄水器になると思う。

世の中、異常に厳しいようだが、私の会社は開発思考の会社であるから、逆にビックビジネスのチャンスが訪れている。
この電極の基本的なデータ取りが終われば、産廃処理や廃水処理に使っている大型の電気分解の装置を導入して、とんでもない成果をあげたいと思っている。

最近、私達の活動に興味を持つ人々が少しずつ増えてきたので、その人達に殺菌水を提供して用途開発のアドバイスを得たいと思っている。
明日、分析センターからデータも上がってくるので、次の応用とデータの裏づけを確認し、「純水電解殺菌装置」としてオリジナルの名称を付けたい。