大容量のEDI装置の導入

韓国の会社と仕事の話を進めていると国民性の違いが浮き彫りになって面白い。私の仕事は超純水の仕事であるが相手からの質問の内容が常識のレべルを超えていて返答し難い。一例をあげると規模が違いすぎる。時間当たり150トンの超純水を造水できる装置の見積価格を聞いてくる。超純水で18Mオームを超える必要があるらしい。配管の材質、装置から配管で純水を送水する距離、具体的に質問すると返事がない。脱ガス装置の有無、TOCの基準を質問するとほとんど返事が返ってこない。本当は純水装置の基礎知識に欠けている。

ある会社の発電所で使う純水のコストとEDI装置のコストを比較する話題になった。時間当たり60トンの純水を使用しているらしい。ここで簡単にコストの概算を書おう。大量の純水を造る場合、通常、イオン交換樹脂を使う。カチオン樹脂とアニオン樹脂でプラス側とマイナス側の不純物を除去して5Mオーム程の純水をつくる。これ以上の純度をあげるには高純度のポリシャー樹脂と紫外線ランプ、高レベルの中空膜、及び脱気膜装置を使って炭酸ガス等のガス類を除去しながら純度を保つ必要がある。勿論、配管の洗浄作業も欠かせない。カチオン、アニオン樹脂は毎日塩酸と苛性ソーダを使って樹脂を洗い再生する必要がある。計算では時間60トンの純水を処理するには塩酸と苛性ソーダそれぞれ約2000リッター計4000リッターの薬品がいる。35%の塩酸で洗うのでリンスの水の量も膨大になる。最低7%までリンスしなければ使えない。毎日4時間程再生する必要がある。薬品代は海外でのコストは分からないので比較できないが簡単に計算できると思う。参考までに従来方式の純水プラントの価格は時間50トン~60トンの装置で約一億円ほどかかる。この価格には脱ガス装置や中空膜装置及び紫外線ランプは含まない。脱ガス装置や中空膜装置及び紫外線ランプは含まない装置で18Mオームの純水をつくることはできない。せいぜい5Mオームぐらいである。従来方式は薬品を毎日大量に使用する為に排水処理設備と大量のリンスに必要な水が必要になる。よく逆浸透膜プラスEDIの方式を比較する時に逆浸透膜装置の濃縮水が問題になるが濃縮水の排水を利用すれば十分通常の洗浄水には使えるが、薬品を薄めた水を再利用すると逆にがコストがかさむと思う。

EDIは薬品を使わないから作業効率が高く安全である。造水コストを常に比較したデータを求められるが、単純に計算してみたら質問しなくても分かることだ。また、コスト以外に環境の問題も無視できない。EDIの方式で大型装置ができるか?と言った質問がよく出る。今月韓国の代理店で時間5トンのEDIをつくる。当社でも9月の終わりに開催されるイベント向けに大型装置を製造して発表したいと思っている。ユニット式にして配管で増設して大型化に対応したいと考えている。